卓球のラリー練習を見るだけでも、心の闇を癒せるのではないかという、私の仮説です。
あくまで仮説ですが、実際に行われているトラウマの治療法が、卓球の練習に通づるところがあると個人的に感じたので、ひとつの方法として、提案してみます。
卓球のラリー練習を見るとトラウマが緩和される
卓球のラリーを見続けているとトラウマが緩和される。
そんなこと、あるわけないと、あなたは思うかもしれません。
でも、これはあり得る話なのです。
眼球運動でトラウマがやわらぐ
あなたは、EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing)という、PTSDの治療法を知っていますか?
以前、NHKのニュースでも取り上げられていました。
この、EMDRがどんな治療法かというと、
というものです。
これを、トラウマの重さによって、何度か行なうと、過去のトラウマが和らいでくるというのです。
私は、この方法を見て思いました。
そう!
この、左右に動かす指の代わりに、卓球のラリーをしているボールを眼球運動で追いかけても一緒じゃないかと。
眼球運動でトラウマがやわらぐ理由
なぜ、眼球運動でトラウマがやわらぐかというと、この方法によって記憶を整理し直すという作用が働くと考えられています。
レム睡眠での眼球運動との共通点が作用する
あなたも、「レム睡眠」をご存知だと思います。
大まかに解説しますと、人が夢を見ている時間がレム睡眠で、この夢を見ている時間には眼球が激しく動きます。
夢を見ている時というのは、記憶の整理をしている時です。
記憶の整理をするための脳の部位(海馬、側頭葉)のすぐ近くを視神経が通っているために、電気的な刺激を受けて、眼球が動いてしまうと考えられています。
これをモーターと発電機の関係と同じと考えて見ます。
モーターに電気を流せば、モーターは回ります。
逆に、モーターを回転させてやると、モーターは発電機として働き、電気を発生させます。
眼球と記憶は、モーターと電気の関係と同じように、逆側(眼球運動)からの刺激で記憶の整理をできるという理由です。
ラリーを見て眼球運動させると
以上の解説で、なんとなく理解していただけたでしょうか。
これなら、卓球はトラウマを和らげる方法に近い作用があると思いませんか?
他人のラリー練習を横から見る
テンポ良く左右に動くモノを眼球運動で見る。
これは、他人のラリー練習を横から見ることです。
顔を大きく動かさずに、なるべく目の動きでラリーのボールを追いかけます。
この時に過去のトラウマを思い出した状態でボールを目で追うとEMDRに近い作用が得られるかもしれません。
自分がボールを打たなくても、他の人がやっている千本ラリーを見ながら、自分の心の闇が晴れたなら、素晴らしい効果です。
見ているラリーは出来るなら30回は続けることのできるプレーヤーがいいでしょう。
テンポは、ライジング(頂点前)から頂点打が良いのではないでしょうか。
眼球は前後に動くモノを追っても動く
前後に動くモノを目で追う事でも、レム睡眠と同じように眼球運動してしまうことが分かっています。
これは、催眠術師が使う方法のひとつです。
ということは、ラリー練習をしている選手の後ろ側にいても、ボールを眼球の動きで追う事で、トラウマ解消が出来ることもあり得ます。
もしあなたが、部活動で、卓球台を使った練習ができないとしたら、球拾いの時は、テンポ良くボールを打ち合ってラリーをしている先輩部員の後ろ側に立って、トラウマ解消訓練をしたら、心の闇から解放されるかもしれません。
実戦では打球したら最後までボールを見続けない
ここまでは、眼球運動と記憶の整理をテーマに書いてきました。
しかし、実戦でやる卓球では、打球した後にボールだけを目で追うことは得策ではありません。
ボールを打った後は、相手プレーヤーの立ち位置や打球フォーム、ラケットの動く方向など、様々な要素から返球に反応することが求められます。
この要素を逆に利用してフェイントや逆モーションなどのテクニックもあるわけですが、その駆け引きに強いか弱いかも、まさに卓球センスなのでしょう。
千本ラリーも心の高揚を促す
千本ラリーという練習は、いわゆる「業」ですよね。
これと似たものにジョギングがあります。
ジョギングで得られる高揚感に「ランナーズハイ」があります。
走ることが辛くなってくる。それを超えたところから、ある種の高揚感が表れ始める現象です。
この時、脳内にβ−エンドルフィンという脳内麻薬物質が分泌されるから何ですが、卓球の千本ラリーでも起こり得るでしょう。
ボールを打つ事でも、自分の心のを癒していくことは可能です。
この話には、学術的事実と、そこから導き出された私の仮説がミックスされたお話しですが、何を言いたいかというと、
- 卓球はみるだけでも、心のリハビリ効果がある。
- 実際にプレーしても、もちろん気分が高揚する。
すなわち、素晴らしいスポーツだということなのです。
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