強い練習相手がいない時は世界レベルの選手の動画を見て学べ!

卓球が強くなりたいなら、強い相手と練習することができれば言うことないですよね。

しかし、なかなかそういうわけにはいきません。

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強い相手とだけ練習できるわけではない

部の中にはいろんなレベルの選手がいて、いつも強い相手とばかり練習することはできません。

あなたが、自分より強い相手とばかり練習していたとしたら、その間、その練習相手は、自分より弱い相手(あなた)とずうっと練習していることになるわけです。

あなたが、強い相手に引っ張られて実力を上げたとしても、それはドングリの背比べになってしまう恐れがあります。

部内でのヒエラルキーの中で、行きづまり感を解消するのは難しいものです。

強い相手と練習することができないときどうする?

強い相手と練習ができなくて、実力が上がっていかないような気がしているなら、ずばり部の外へ出ていって、自分より強い相手を探すのがいちばん手っ取り早いのです。

近くに総合体育館があったり、社会人や大学生の卓球愛好家と交流がとれたりすれば絶好ですよね。

しかし、そんな絶好の練習相手が見つからない時にできることは、

強い選手のプレイを見ることです。

拍子抜けしましたか?

申し訳ありません。

ビデオもなかった時代の話

80年代初頭には家庭にビデオデッキは普及していませんでした。

初期のビデオデッキは20万円くらいしました。

お金持ちか、映像マニアの方のお家にしかビデオはなかったのです。

ビデオカメラを所有している家庭なんて皆無でした。

そんなの時代の中学生の卓球情報といえば、技術書の「卓球入門」の類と、タマスの「卓球レポート」くらいでした。

テレビで見た記憶は全日本選手権とNHKのスポーツ教室の卓球の回。

たまに、オープン大会に全日本クラスの選手が参加した時に体育館の客席から見る。

地方の学生にとって、一流選手の動くところを見られるのはそれくらいでした。

ビデオがないわけですから、もちろん録画して何度も見るなんてことは夢のまた夢です。

どうやって、自分のフォームを作っていったかと思い返してみれば、

NHKスポーツ教室が再放送されるので複数回見る。それか、「卓球レポート」の分解写真から一流選手のフォームをつなぎ合わせて真似る。(それはそれでクリエイティブな作業です)

それか、大会の地区大会や県大会で上位に勝ち進んでいる自分と同じ戦型の選手のやっていることを、なんとなく真似してみる。

そんな感じで自分のプレイスタイルを作っていくしかありませんでした。

部の先輩の中には「教則本なんて見るな!」という人もいて、強いのですが、みんな個性的なフォームで打っていました。

こんな状態なので、80年代初頭は世界クラスの選手を「見て学ぶ」といことさえほとんど不可能だったのです。(地方の学生だけかもしれませんが)

現在の卓球選手たちは、映像技術の進歩のおかげで、世界規模の大会の映像を今ここであっという間に探し出して観ることができるようになりました。

古い人間からしたら、これらの映像を観ることだけでも、物凄い練習だと言い切れます。

そうです。強い練習相手がいなかったら、物凄く強い選手の動画を食い入るように見てください。

あなたの周りにいる選手がやらないテクニックがあるはずです。

あなたが先輩後輩と練習していただけでは、決して出会わなかった技が…。

恥ずかしい話ですが、中学生の時の私は、ツッツキはツッツキでレシーブするものだとしか考えていませんでした。

台から出ない下回転のボールをハラッてレシーブするなんて方法を知ったのは実は高校に入ってからでした。

本当に恥ずかしい。

強い選手のプレイを見ないと私のようなことが起きてしまいます。

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ミラーニューロンを活性化させろ

サルの実験での発見ですが、ある行動(運動)をしているサルの脳の活性化している部分と、それを見ているサルの脳は、同じ部分が活性化することが分かっています。

人間の脳にも同じ現象が起こることが分かっていて、これを(ミラーニューロン)ミラーシステムと言います。

人間では、見ることで、その行動の意図までも脳が共有するのです。

そして、スポーツでは、例えば卓球の試合を見て、見ている側も卓球経験者なら脳の活動の共感が強くなるのです。

だからこそ、上手い選手のプレイを見て、身体がなんとなく「こんな感じかな」と、出来そうな気になるのです。

ミラーニューロンが「モノマネ細胞」と呼ばれる所以です。

高倉健さんの映画を観た後、映画館を出てくる時にみんなが健さんになって出てくるのもミラーニューロンの働きでしょう。

ミラーニューロンは他人の心を読み取る(共感)神経細胞です。

卓球の試合を見て、選手の気持ちまで共有出来るのです。

言うなれば、世界選手権決勝を見ることで、優勝選手が自分に乗り移る。と言ったら言い過ぎでしょうか。

武道の世界には昔からあった

日本の武道の世界には「見取り稽古」というものがあります。

強い人を見て学ぶ稽古です。

日本の武道には昔からあったのです。

ミラーニューロンが発見されるずっと前から。

卓球でも当てはまる練習方法でしょう。

以上、強い選手と練習できない時は、強い選手の動画を見ろ。という提案です。

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