高い目標を持つことは選手もコーチも同じ!本当に強くなるために

コーチが選手をサポートするためには、技術だけでなく、心の持っていき方、そして選手が自ら持っている「夢」、それがたとえ身の丈にあっていないとしても、否定することなく、指導者自身もコーチングのレベルを上げていく必要があります。

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選手の夢を壊していませんか?

たとえば、高校から卓球を初めて、練習に励んでいる新人選手が「全日本選手権で優勝したい。」とか「オリンピックで優勝するのが目標です。」といったら、あなたはコーチとしてどう答えますか?

その選手が目を輝かせて、真剣にそう言っている場合、コーチとしてのあなたからの一言は、人生を変えてしまうかもしれないほど重要なものになる可能性があります。

全日本選手権で優勝することや、オリンピックで優勝することが、誰が見ても「そりゃ〜無理だろう」と思うかもしれません。

しかし、コーチとして、あなたは「現実をよく見てみろ」的なセリフを言ってはいけないと私は思います。

たとえ、それが選手にとっての善意の気持ちからでたセリフであっても。

あなたが、卓球部の顧問以外に、中学や高校で受験生の担任や進路指導をしていたとしたら、生徒の学力と照らし合わせて現実的な目標を勧める、言い方を変えれば「諦めさせる」という指導をしているかもしれません。

しかし、スポーツでは、そのような指導はしてほしくはありません。

あなたの想像を大きく超えていく選手もいる

そもそも、選手の能力を見抜く能力があなた自身にあるかどうかも 分かりません。

一年生の時は、まわりからヘンテコな打ち方で笑われてい部員が、最終的にいちばん強くなることだってあります。

野球では、監督にダメ出しされても、その上を軽々と超えてスーパースターになったイチロー選手や、一風変わった投球フォームで、メジャーリーグで2度もノーヒットノーランをやってのけた野茂英雄投手。

高校時代は無名で、一般受験で大学サッカー部に入り、今もセリエAで活躍する長友佑都選手など。

周りの評価を覆して世界レベルまでいく選手も中にはいるのです。

ある選手が、あなたの予想が外れて凄いプレーヤーなったら、あなたは不愉快ですか?

予想が外れたとしても、自分の見る目がなかったとしても、喜びたいですよね。

卓球の世界では、幼い頃からの英才教育が主流になっていますが、けっして道はそれだけではありません。

善意のつもりで、選手の行先を遮ってはならない

あなたが善意のつもりでアドバイスをしたとしても、実はそれは、ずっと上を見て、そこに向かっている人間を、あなたの価値観(あなたが見えているエリア)の中に引き戻そうとしているということに気づいていない場合もあるのです。

高いところに目標を置いている人間には見えて、自分が快適に過ごせるエリアの中で生きている人間には見えないゾーンがあるのです。

その見えないゾーンに近づくために、コーチも高い目標を持ち、意識の高い選手に近づいていかなくてはなりません。

目標が高いほど、無意識が働き始める

強くなるためには、達成できる目標を一歩一歩クリアしていかなければなりません。

しかし、小さな目標を立てるその前にやらなければならないことは、

今、見える範囲の卓球に関する自分の可能性より、ずっと高いゴール、非現実とも言える目標を掲げ、そうなったところを強くイメージすることです。

そうすることで、今度は脳が無意識に働き始めます。

どうやったら強くなるかを無意識に考え始め、強くなるための行動をし始めます。

これは、コーチだって、選手だって同じです。

ネガティブな言葉は使わない

高い目標を持つ集団になるには、決してネガティブな言葉を使ってはいけません。

ネガティブな表現になりそうな時は、できるだけポジティプな言い方に言い換えられないか考えて表現しましょう。

自分を否定した人間を見返すために頑張るという考えはよく聞きますが、目標が完全に変わってしまっています。このような考えは、お互いを高め合っていきません。

たとえば、ある卓球部員が、戦型を変える決断をする時も、それはポジティブなプラスアルファとしての変身なのです。

コーチはそのように選手を導いていくとさらなる高みを目指せるでしょう。

あなたもコーチとしてトップをめざせ

自分の、卓球に関する今まで体験していた領域の外に目標を置くことによって、そこに近づけば、自分の領域の外を、爪先立ちしてでも覗き込むことができるようになるのです。

まさにそれは、今まで見えなかったものが見えた瞬間です。

そんな体験を、選手があなたより先にして、モチベーションを上げて、あなたを置き去りにしていくかもしれません。

あなたは、そんな選手の意識に影響を互いに受けて、より高みを目指していくべきですし、逆にあなたの影響で選手を高みに引き上げていく。

そんな関係ができたら、なんて素晴らしいことでしょう。

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