指導者は選手への行き過ぎたコーチングに注意する

ある高校の軟式テニス部の指導者が、女子のキャプテンに、1年に500〜600件のメールを送っていたとういニュースがありました。

指導時に伝えきれなかった事案をメールで伝える内容だったということですが、指導する人間が行き過ぎたコーチングをしてしまうことには、注意が必要です。

部活指導メール 主将に1年600件 神戸の高校

スポンサーリンク

指導者の情熱が、空回りしないように

行き過ぎたコーチングには注意

選手からみれば、コーチはあくまでも脇役です。たとえコーチを親が勤めていてもです。そこを履き違えてはいけません。

指導者の立場からすれば、自分が主役で、選手達の実力をあげ、勝ち進むことによって、チームを全国的に有名にするのがコーチとしてのやりがいのひとつにはなるでしょう。

しかし、だからといって、自分の夢を選手達に無理やり押し付た行き過ぎたコーチングにならないように注意が必要です。

指導者は、自分の夢を選手達に押し付けるのではなく、選手達がより上を目指す意志を示すように導いてあげる。

そして、選手が今より強くなりたいと行動に出始めたときに、彼らのサジェストをして、ともに喜びを分かち合う。自分本位の行き過ぎた選手の方向付けをしない。

指導者としての実績はその後に着いてくるものなのかもしれません。

選手との信頼関係の上に成り立つハードな練習

現在の部活動では、昔のような意味のない、行き過ぎた「しごき」に類する練習はないと思いますが、時には体をハードに酷使するようなトレーニングを取り入れることもあるかもしれません。

それが科学的に立証された有効なトレーニング方法でも、数十人いる生徒にも体力の違いがあり、こなせる人間とそうでない人間が出てきます。

ハードなトレーニングを行うときは、その目的と有効性をコーチも生徒もしっかり把握し、話し合った上で行う事がきついトレーニングに対する心のストレスを軽減する為にも必要になってきます。

目指す場所によって指導の目的は変わってくる

いくら指導者が、名門チームを作りたいと一生懸命になっても、そのチームの選手が同じ目的でいるわけではありません。

あなたがもし、自分の現役での選手生活を終え、新たな夢として、指導者として歩き始めたとしたら、やはり指導者としてコーチングに熱も入るでしょう。

しかし、ちょっとした気の入りすぎで、上に挙げたような「メール大量送りつけ指導」のような行き過ぎた事を気づかぬうちにしてしまわないともかぎりません。

入学してくる前から、その地域で有名な強い生徒があなたの部に4、5人、入部してきたなら、情熱をもったあなたの夢は、その選手達によって叶えられるかもしれませんし、ハードなトレーニングにも着いてきてくれるでしょう。

しかし、学校の立ち位置として、そうでないところもあります。指導者としての情熱が空回りしないように、選手達の目標に合わせなければならないこともあることを自覚し、注意する事が必要です。

卓球が人生を豊かにしてくれることを願って指導する

高校ならば、卓球部に入部してくる生徒達は、ある程度自分の実力を把握した上で入部してきます。

  • 中学時代に既に名前の知られた選手
  • 中学時代には、ギリギリでレギュラーになれなかったが、この高校でならば上手くすればレギュラーを取れるのではないかと巻き返しを狙っている選手
  • レギュラーや全国大会を目指すなどということは全く考えておらず。上手くはないけれど、中学からの延長で、続ける生徒
  • 高校から卓球を始めるのだけれど、中学校時代は他のスポーツで好成績をあげていて、初心者なのだけれども、天下獲りを本気で考えている生徒

など

さまざまなバックボーンをもった生徒がひとつのクラブの中に混在しています。

クラブが勝ち進む事にも価値はありますが、彼らが卓球を通して人生を豊かになものにしていってもらう事も、指導者の重要な役割のひとつです。

ある生徒にとっては、適切な指導法が、別の生徒にとっては行き過ぎたものになってしまう。ここにどう折り合いをつけていくのかもあなたの指導者としての腕の見せ所です。

関連記事
真似ることで学ぶ一流の指導者の練習方法や理論

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする