卓球のコーチとして自分の指導方法を見つめ直そう

コーチを信頼していなくても、熱心な選手は自力で強くなる方法を模索して実力をつけていくでしょうが、それでは卓球部という名の、「卓球場」を貸しているに過ぎなくなってしまいます。

部員は指導者を信頼し、練習メニューにも納得して取り組み、レギュラーメンバーだけでなく、全員がグループとしてそこに存在しなければ「部」としての意味がありません。

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時代とずれた練習方法を強要して信頼を失わないために

教え子からの信頼を常に受ける指導者でいるためには、常に新しい技術、新しい情報を知っておかなければなりません。

自分がプレーヤーだった頃の理論や練習方法が、現在では非効率な方法になってしまっていることもあり得ます。

昭和時代の卓球の指導書には、現在でやってはいけないような、うさぎ跳びのようなフットワーク練習の方法などが載っていたりしました。

そんなに古くない、少し前の情報でも、現在では覆されてしまう理論も出て来るでしょう。

指導者も、常に新しい情報に目を通しておくことは重要です。

強い生徒たちは、ただ強いだけでなく、いわば「卓球オタク」化していますから、知識で彼らを凌駕することは至難の技ですが、指導に当たる人間も負けないだけの知識は必要です。

練習時間を無駄にしないための情報取得

毎日、熱心に練習に励んでいる選手達ですが、その中の練習方法が、現在では比較的効果の薄いものだったとしたら、それは、選手達の貴重な、上達の機会を無駄にしてしまっている可能性があります。

選手達があなたの推奨する練習メニューに、ちょっとした疑問を持ってしまった時、彼等のモチベーションは下降線をたどり、あなたへの信頼が揺らいでしまいます。

もしかしたら、あなたの知らない所で他の人からコーチングを受け始めるかもしれません。

選手達が自ら上達の機会を求めて外へ出ることは、それはそれで悪い事では有りませんが、もしあなたが卓球部の顧問を務めているなら、自分を信頼して欲しいのはもちろん、学校の部活動の中で強くなってもらいたいと思いませんか。

選手の信頼を失うことのないよう、指導者は常に、最新の情報に目を通し、コーチングに取り入れていく工夫が求められます。

それぞれに選手のレベルに合った練習方法を

例えば、新入生の中には、様々なレベルの選手達が混在している事でしょう。既に、レギュラーの選手を凌ぐ実力を持った選手から、ラケットを手にして間もない選手まで。

名門と言われる学校ではトップレベルのプレーヤーの指導に重点が置かれる事になると思いますが、日本の学校スポーツは『勝つため』だけでなく、『人間形成の場』でもあります。

強い選手の人間性が、実力で劣る選手達の人間形成に著しく劣る事があってはいけませんし、その様な事がないように、指導者は普段から、人としての振る舞いを、競技の技術と同様に教育する義務があります。

実力のあるグループだけでなく、卓球を始めて間もない部員にも気を配り、変わらぬ情熱で接することが、あなたへの信頼となるはずです。

ビギナーを指導して気づくトップレベルの選手の欠点

競技を始めて間もない選手や技術レベルの低い選手にも、あなたは目を配り、彼等の技術の伸び代を引き上げてあげる仕事があります。

ビギナーを指導する事は、あなたの指導者としての基礎を再確認することにもなり、トップ選手の気付かないウィークポイントを発見する機会にもなります。

あなたの指導者の基礎を確認するためにも、それぞれのプレーヤーに合わせた練習を考え、指導することは、選手にも、あなたにも好循環をもたらすに違いありません。
 

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