「試合をするのが怖い」という精神状態にいるあなたに、私など、アドバイス出来る立場ではありませんが、あなたが今、試合に対しての恐怖感を抱いているなら、少しでも、それを和らげてあげられたらと思います。
試合は怖い。それでいいのかもしれない
試合が怖いと思う気持ちは、当然といえば当然の反応だと言えます。
なぜかと言えば、それが脳の自然な反応だからです。
脳が、試合に向けて勝手に反応を起こしているからです。
動物は、生存していくために、「闘うか逃げるか」を選択するように脳が勝手に指令を出すように出来ています。
「闘う」も「逃げる」も、同じホルモンが分泌されます。
あなたもご存知だと思いますが、それが「アドレナリン」と「ノルアドレナリン」です。
これらのホルモンはパワーを出す作用のあるホルモンです。
あなたが、試合が怖いと感じるのは、自然の摂理と言ってもいいでしょう。
「私は、試合を怖いと感じているのだな。」と普通に受け止めたら、
さあ、いつも通りに練習しましょう。
試合の恐怖感から逃れるにはどうしたらいい?
試合するのが怖いという境地まで行けたら、それはそれで大したものです。
だって、ある程度の実力、戦績をあげないと、試合が怖いという感覚にはなって来ないと思いますよ。
守るものがあるからこそ、それを失うのが怖いのです。
負けるのが怖いのはどんな時?
試合には、負けても受け入れられるものと、受け入れられないものがありますよね。
相手が、誰が見ても実力が上のときは、試合が怖いとは感じないでしょう。(1点も獲れないことへの恥への恐怖感はあるかもしれませんが)
多分、そういう超強い相手と試合をするとなれば、雑念は湧いて来ないはずです。
結果的に試合が怖いというのは、負けることをイメージしようと頭が勝手に反応している時です。
負けるかもしれないという不安です。
ここからは、試合が怖いと思うシチュエーションをあげていきます。
数字になって実力が表れてしまうことへの恐れ
部内で、なんとなくドングリの背比べの状態で楽しく練習していたのに、指導方針が変わり、グループ分けや部内でのランキング付けをすることになった。
そんなことになると、途端に試合するのが怖くなる人もいるでしょう。
自分が部内で上手い部類に入っているだろうという感覚が、ちょっと揺らいでいる人にとっては、「まさかあいつには負けないだろう、負けないよな、たぶん、でもアイツのあのサーブが…」なんて考えてしまったり。
個人競技の場合、実は、自分より弱いと思っている選手との試合のほうが恐怖感があります。
自分より強い相手に負けても精神的なダメージは少ないですが、
自分より弱いと思っていた相手に負けた時のショックはけっこう心にきます。
女子部員との試合が怖かった私
私は高校時代、たまにやる女子部員との試合が恐くてたまりませんでした。
私の高校の女子卓球部は、けっこう強かったのです。
男子は県大会に私たちの時代に初めて進んだくらいの実力でした。
時々、女子部員と練習試合をやらなきゃいけないのですが、この女子部員たちが強くて…。
女子部員には、粒高(イボ高)主戦型や、実力者のカット主戦型の選手がいました。
普段、打ち慣れていない球質なのでやりずらいのです。男女の差なんてありません。…しかし。
いくら強いといっても、団体戦メンバーの端くれ(ダブルス専任)として、女子には負けるわけにはいきませんでした。
でも、いつも負けそうになるのでした。
男子チームには、粒高主戦型の選手はおらず、カットマンはいても初心者でした。(これは言い訳ですね。)
この女子との試合が嫌でした。負ける恐怖が襲ってくるのです。
記憶が残っていないのですが、負けたこともあったと思います。
女子部員たちは、試合が終わった直後に、トコトコと寄ってきて、
「アドバイス、お願いします!」
と言うのが彼女らの決まりになっていました。
人を散々苦しめておいて、
「アドバイスお願いします。」って…。
男としてのプライドが、逆に恐怖を生むのでした。
この「アドバイスお願いします。」を、自分らが打ち負かした、初心者の男子部員にもやるのだから困ったものでした。(笑)
この場合も、
- 負けられない
- 負けるのは恥だ
- 負けたらどうしよう
という迷いが恐怖感の発生の原因です。
試合が怖いあなたへ私がはっぱをかけます。
あなたの試合への恐怖感を消すための魔法を私は持っていませんので、ただただ、言葉での応援をしたいと思います。
準備はいいですか!
試合が怖いと思ったらやること
試合が怖いという感覚は誰にでもあります。
しかし、性格もみな違いますから、その重みは人それぞれです。
いつもネガティヴにばかり考えても強くなれません。
試合への恐怖感を客観的に見られるようになるための、私からの提案です。
自分のルーティーンを決めよう
野球のイチロー選手は、起床から試合に入るまでのルーティーンがシッカリとしていて、それを習慣として毎日繰り返すことで自分の精神状態をコントロールしていました。
毎日バラバラ、起きるのも寝るのもバラバラ。そんな生活をしていては心の状態もバラバラになっていることでしょう。
規則正しい生活をすることで、「怖い」という雑念を弱めることができます。
練習前や試合に入る前のルーティーンも決めてしまえば同様の効果があるでしょう。
例えば、打つより、歩いたり考えたりする時間のほうが長いゴルフは、強い選手ほどルーティーンを大切にします。
コンディションを整えましょう
試合が近づいてきて恐くなって、新技術を今更ながら習得しようとしても上手くはいきません。
それよりも、準備運動をきちんとしたり、コンディションを試合にベストに持っていくように睡眠をとったりしたほうが、心身ともに良いのではないかと思います。
静かに瞑想をしてみるのも良いことです。
食事を規則正しく摂ろう
怖さを薄めるために食事?と思われるかもしれませんが、内臓の健康は精神の健康と直結します。
一流のスポーツ選手ほど食事の管理はシッカリしています。
50歳を越えたJリーガーの三浦知良選手は、万全の体調を維持するために、食事の専門家を雇っています。
あなたも、食事を作ってくれる人(母上様その他)に感謝しながら、食べてよく寝て精神を安定させましょう。
試合の恐怖を受け入れることができるようになってきます。
自分の負けを潔く認められるか
負けることは、結果がハッキリすることです。
いくら本当は自分のほうが上手いんだ。自分のほうが強いんだとわめいても、試合で負けてしまえばそれが答えなのです。
あなたは、悔しくて辛いでしょうが、負けを認め受け入れるしかありません。
その時は、自分より弱いと思っていた対戦相手でも、讃える心意気が求められます。
それがスポーツマンシップ。かっこいい男(女)です。
試合への怖さを越えて名選手になりましょう。
思い切りぶつかっていこう!
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